【子供写真の撮り方】子供写真の撮影で押さえるべき4パターン+α

【子供写真の撮り方】子供写真の撮影で押さえるべき4パターン+α

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子供写真

さて、前回は長期的視点に基づいた子供写真ということで、ベースとなる基本的な事項について解説しました。

子供の写真を撮るときって「いかにカワイイか」や「いかにキレイか」に腐心することと思いますが、今回はもっと長期的なスパンで見た場合の子供写真についてです。子供写真は10年後、20年後にその真価を発揮します。

今回はより具体的な、「撮る段階」について見ていきましょう。

子供写真で撮るべきカットをわかりやすく4つのパターンに分類して、それぞれの「意味」と、その「撮り方」について解説します。

子供写真は、その時、その場でしか撮れない大事な写真ですが、パターンで把握することによって、カンタンに一通り網羅することができます。

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目次

子供写真を2軸で整理する

さて、20年後も楽しむ子供写真において、撮っておきたい写真とはどんな写真でしょうか。

まずはそこのところを洗い出してみましょう。

内容

まず、撮る「内容」としては、

  • その子「そのもの」がわかる写真=ポートレート
  • どこに行った、何をしたという、「場所・状況・行為」がわかる写真=スナップ

大まかにこの2種類に分かれます。

撮り方

そしてその「撮り方」ですが、これは、

  • アート的な「印象重視
  • 記録として「説明重視

大まかにこの2パターンになります。

子供写真における「2軸」

そしてこの「内容」と「撮り方」を、以前やった2軸に整理すると、こういうことになります。

子供写真における2軸

2軸によって構成される、この4つのエリアがそのまま、子供写真で撮っておくべき4つのパターンということになります。

ポートレート 」「スナップ」および「印象的」「説明的」のそれぞれの言葉の意味

まずは、子供写真の2つの軸を形作る4つの言葉の意味について確認しておきましょう。

内容おける

  • ポートレート 
  • スナップ

撮り方における

  • 印象的
  • 説明的

この4つです。

順番に見ていきます。

内容における「ポートレート」

ポートレートとは「人物写真」です。

「人」そのもの、子供そのものを撮るということですね。

「人」そのものを撮るポートレートによって、その子の成長過程、その時々のカワイイ姿やその時らしいしぐさなどを残していけます。

子供ポートレート

ポートレート的写真

内容における「スナップ」

スナップとは「場面の写真」です。

「人そのもの」というよりも、「状況」や「行為」ということですね。

「その時・その場」がどうであったかを撮ることによって、子供がどこで何をしてきたかという流れを残していけます。

子供スナップ

スナップ的写真

撮り方における「印象的」

印象的とは「印象」あるいは「雰囲気」を重視する撮り方です。

写っている「モノ」や「コト」がちゃんとわかるというよりも、「フィーリング」を優先します。

つまり「感じる写真」です。

「情緒的・感情的」な面を強調した、いわゆる「アートっぽい」写真とも言えるでしょう。

子供写真

印象重視の撮り方

上の写真は、子供本人は逆光で真っ黒ですが、そのシルエット、たたずまいから「何を見て、何を感じているのかな?」等、思わずいろいろ考えてしまいます。

しみじみと余韻を楽しむような写真ですね。

撮り方における「説明的」

説明的とは、「着ている服がどうだった」「場所・状況がどうだった」「やっていることがどうだった」と、状況や内容がハッキリとわかるように撮る撮り方です。

つまり「理解する写真」です。

「客観的・理知的」に対象を捉えた、いわゆる「記録写真」とも言えるでしょう。

子供写真

説明重視の撮り方

上の写真は、どういう場所で、人がどれくらいいて、何をやっていたかを教えてくれるような写真です。

その場の状況がどうだったかを説明するような写真ですね。

子供写真の4パターン

そしてこの「ポートレート」「スナップ」と「印象的」「説明的」をかけ合わせることによって、ほぼ子供写真に必要なカットが網羅できるという仕組みです。

子供写真における2軸

すなわち、

  1. 印象的なポートレート
  2. 説明的なポートレート
  3. 印象的なスナップ
  4. 説明的なスナップ

この4パターンです。

では、それぞれの具体的な内容と撮り方を見ていきましょう。

印象的なポートレート

印象的なポートレートとはつまり、「情緒的・感情的に鑑賞する人物写真」です。

子供の姿、表情というのは、この世でもっともフォトジェニックな被写体のひとつです。

そんな被写体を、さらに魅力的に、さらにイイ感じに撮ろうというのが、この「印象的なポートレート」です。

カメラマンとしても、もっとも撮りたくなる写真ではないでしょうか。

子供写真の中では、かなりメインのカットになるでしょう。

印象的なポートレートの撮り方

印象的なポートレートで着目すべき点は、

  • 表情

です。

いい光だな、いい表情(が出そう)だな、と言うところで、頭をポートレート・モードに切り替えて、そういう写真を狙ってみるといいでしょう。

子供ポートレート

子供ポートレート

表情

参考:【1ランク上のポートレートの撮り方】ポートレート撮影でまず押さえるべき「3大要素」とは

参考:誰もが納得するポートレートの上手い撮り方とは

説明的なポートレート

説明的なポートレートは、そのときの状態を「記録として撮っておく人物写真」です。

手や足なんかのパーツ、お気に入りの服のコーディネート、新しく試した髪型。

毎年や毎月、どれくらい成長したかを同じ場所で撮るような「定点観測」なんかも効果的ですね。

ポートレートも、情緒的に見る写真だけでなく、こういった「記録的な写真」があることによって、ぐっと後日の鑑賞の幅が広がります。

説明的なポートレートの撮り方

説明的なポートレートで大事なのは「見せたい部分を過不足無く写しこむこと」です。

そのために、アングルを変えて複数枚撮っておくことも有効です。

子供ポートレート

歯が生えた記念

子供写真

むちむちっぷりの記録

子供ポートレート

じいちゃんばあちゃんにもらった衣装

印象的なスナップ

印象的なスナップは、「情緒的・感情的に鑑賞する、場面の写真」です。

このカットによって、「ああよかったなぁ感」や「しみじみとした気分」を味わうことができます。

カメラマン的にも撮りたくなるカットであり、撮り甲斐のあるカットですね。

これも、印象的なポートレートとならんで、メインとなるカットでしょう。

印象的なスナップの撮り方

ポートレートとも共通しますが、まずはやはり「」です。

とくに逆光は有効ですね。

子供写真

逆光

ただ逆光で撮るだけでイイ感じに写ったりするので、単純に逆光になる位置に移動して撮るだけで効果があります。

あとは「構図」と「タイミング」ですね。

同じ場面でも、構図とタイミングによって、印象はずいぶん変わります。

特に子供はころころと動き回るので、何回かシャッターを切ってみると、印象もまた違ってきます。

1つのシーンで何枚か構図やタイミングを変えて撮ってみるのも有効です。

子供写真

構図を整えた上で、タイミングを見計らってシャッター。

子供写真

地べたに寝そべると、また違った視界が開けます。(奥の桜が入ります)

子供ポートレート

遠景、中景ときたら近景と、バリエーションにも配慮。

参考:【スナップ写真の撮り方】スナップ写真は「面白い場面」よりも、場面を「面白く」撮る!

説明的なスナップ

説明的なスナップは、「記録として撮っておく、場面の写真」です。

場面の全体像がわかる「全景」や、使っていたおもちゃや洋服などの「ブツ」、部分の詳細がわかる「ディテール」など。

何がどうであるかを、まさに「説明」する写真です。

こういった説明重視の「客観的」な写真は、印象重視の「主観的」な写真と一体となって、子供写真コレクション全体に、より深みと広がりを与えます。

客観的な視点と主観的な視点が補完し合って、コレクション全体のバランスが整うわけです。

説明的なスナップの撮り方

これは撮り方というよりも、「どこに目を付けるか」「何を撮るか」という視点が大事です。

つまり、それを撮ろうと「思いつくかどうか」ですね。

これは、ちょっと力を抜いて、あたりを見渡せば、何か見つかるはずです。

何も見つからなければ「撮る必要をみとめなかった」ということなので、それはそれでOKです。

そして撮る場合は、その撮るべき部分を過不足なく撮るだけです。

「全景」を撮るのに全体が収まっていなかったら全景にならないし、ディテールを撮るのに寄りが足りないと詳細が分かりません。

何を写すのかをハッキリと決めてかかって、それをハッキリと撮りましょう。

子供写真

引きの全景で状況を説明する。

子供写真

おままごと遊びのあと、作ったものを記録しておく。

子供写真で座標を利用するコツ

最後に、この座標を撮影に利用する際の要点をまとめます。

子供写真における2軸

4つのパターンをまんべんなく撮る必要はない

言うまでもありませんが、この4つのパターンの写真は、全てをまんべんなく撮る必要はありません。

自分にとって必要なカットがあればOKです。

この座標を使う意味は、気づかなかったカット、忘れていたカットの漏れを防ぐことです。

この座標は、

  • 「人ばっかり撮ってるから、状況や風景も残しておこう」
  • 「お弁当単体も記録しておこう」
  • 「カメラ目線ばっかりだから、ありのままの場面も撮っておこう」
  • 「新しく買ったカワイイ服を、キレイなうちに残しておこう」

など、気づかなかったカット、忘れていたカットの漏れを防ぐためにあります。

「わかっていて撮らない」と「気づきもしなかった」では、全然意味が違います。

まず必要なのは撮影の全体像を把握することです。

その上で必要に応じてカットを取捨選択する。

その最初の土台として活用できるのが、この座標です。

言ってみれば撮影の「ナビゲーション」みたいなものです。

撮影がどっかの方向に偏りすぎている、あるいはまだ撮ってないカットがある、そういうことを教えてくれるのが、このナビゲーション・システムです。

ナビの情報を得たうえで、どうするのかを決めるのは、もちろん撮影者自身です。

撮影の柔軟性を保つ

そしてこの座標の境界線は、実は非常にあいまいです。

  • 印象的でなおかつ説明的
  • スナップとも言えるポートレート

そんな写真はいくらでもあります。

子供写真

上の写真は、光と陰のバランスが印象的でもありますし、季節感や場所の説明とも取れます。

また、状況を撮ったスナップとも言えるし、雰囲気を生かしたポートレートとも言えます。

つまり、どうとでも取れる写真です。

写真は座標上に「点」で存在するわけではなく、で存在するのです。

そんなふうにいろんな要素をはらんでいる写真を、無理矢理「点」として座標上にマッピングすることに意味はありません。

座標は写真を位置づけるためではなく、「ポートレート」⇔「スナップ」、「印象的」⇔「説明的」と、意識を縦横無尽にシフトさせるためにあります。

撮り方が凝り固まってしまわないように、意識の柔軟性を保つ意味で活用できるのです。

印象的な写真ばかり狙ってしまう人なら、少し説明的な写真も撮っておこうかな、と思うキッカケになります。

そして、並んでピースみたいな記念写真ばかりの人なら、すこしアート風なのも意識してみようかな、と思うキッカケになります。

子供写真で座標を使う意味と具体的な使い方

子供写真は、その時、その場でしか撮れない写真です。

後からいろいろなカットを思いついても後の祭りです。

ですから、漏れなく押さえておくための「指針」を用意しておくことは有効です。

かといって、事細かに撮影リストや撮影ラフを用意するのも、やりすぎです。

面倒すぎると続かないのが、子供写真でもあります。

ですから、この座標の使い方も、

撮影中に時々思い出す。

それだけです。

そして、

  • 今まで撮ってきたカットがどういう分布になるか
  • これから撮るカットがどのあたりの位置づけになるか

をなんとなく確認する。

そんな程度です。

そんな程度で十分効果的なのが、この座標です。

行き当たりばったりだとどうしても個人のクセによって偏ってしまう撮影カットを、座標を使うことによって整理整頓するのです。

座標によって撮影を客観的に把握し、バランスを調整することができます。

写真より大事なこと

さて、子供写真の「撮り方」についていろいろと見てきました。

しかし前回も見たように、子供写真にとって大事なのは、実は写真そのものというよりも、記憶のほうでした。

そうです。

本当に大事なのは「写真を撮ること」よりも、当事者として「その場に参加すること」のほうです。

写真にばかり集中してしまって、写真を撮っていたことしか思い出せないとなったら本末転倒です。

この「参加」と「撮影」のバランス。

子供写真の撮り手にとって、最も大事なポイントは 実はココだったりします。

まとめ

というわけで、子供写真の「撮り方」でした。

今回は、前回の記事で2番目に大事なこととして挙げた、

バリエーションに考慮を払う

を具体的に実現する、ひとつの方法です。

前回の記事と今回の記事で、だいたい子供写真の全体像がつかめるのではないでしょうか。

では、今回の内容をまとめます。

子供写真の4パターン+α

子供写真は、その時その場でしか撮れない写真ですが、座標を使うことによって、簡単に押さえるべきカットを把握することができます。

子供写真における2軸

この4つのエリアを埋めることによって、子供写真はほぼ網羅できます。

そしてもうひとつ大事なことが、「撮り手もその場に参加する」ということです。

「素敵な写真」は「素敵な記憶」とワンセットになってはじめて、その効果を最大限に発揮します。

写真が全くないのも困りものですが、写真にばかり集中してしまうのもまた困りものです。

やはり全ては「バランス」です。

写真自体のバランスも大事ですが、写真を「撮ること」と「撮らないこと」のバランスもまた大事です。

独特な子供写真の世界を楽しもう

「記憶とワンセット」「完成度よりも『キッカケ力』」等、独特のジャンルである子供写真ですが、ぜひその独特の世界を楽しんでいただきたいところです。

なにしろ楽しまないと続かないのが子供写真です。

そして20年後にはまた、眺めたり編集したりという別な楽しみもあります。

そうです、子供写真はほとんど「ライフワーク」と言っていいですね。

人生を通して長く付き合っていく写真。

ですから、がんばりすぎる必要はありません。

ゆるゆる、のらくらと続けていければいいでしょう。

子供写真にとっての一番の成功とは、「出来栄え」でも「いいね!の数」でもなく続くことですから。

そして、最後にもうひとつ。

撮るばかりではなく、「自分が写る」のも忘れないようにしましょう。

成長するのは子供だけではないですからね。

しっかり記録しておきましょう。

意外と楽しめます。(笑)

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