写真写りが悪い人、また逆に、実物よりもよく写る人、コレは確実にいます。
写真写りが悪いという人は、「姿勢をよくする」「アゴを引く」「自然な笑顔を心がける」など、いろいろ試したことでしょう。結果どうでした?
あんまり変わらないですよね。
そもそも根本的にそういう問題ではないからです。
今回は、筆者のカメラマンとしての実体験から「写真写り」の真実について解き明かします。
目次
写真と現実の違い
そもそも、「現実」と「写真」は全然違うものです。
現実は奥行きや空間があり、また、音やにおいや感触もあります。そして、時間の流れのなかで認識するものであり、時間を止めることはできません。
そして写真は「平面」であり、大きさも実物とは違います。また、ある時点の瞬間を固めたものであり、そこに時間の流れはありません。
このように全く違うものですから、その印象が違ったものになるのは当然のことなのです。
では、何が原因でその印象が良い方に転んだり、悪い方に転んだりするのでしょうか?
そして、その転ぶ方向を意図的に変えることは可能なのでしょうか?
人の顔という「情報」
さて、写真写り。
それはズバリ、「顔」の写り方ですよね。
顔の写りとはすなわち、「目」「鼻」「口」「輪郭」等の各要素の、形、サイズ、位置関係、色…。
それらの無数の組み合わせから、顔の写真は成り立っています。
それらは言いかえると、平面上の「情報」です。
平面上に展開される、色と形の組み合わせ。分解して考えるとそういうことです。
そして、ある特定の組み合わせは美しく見え、またある特定の組み合わせは不細工に見える。
その見え方は、人によってバラバラではなく、誰が見てもほぼ一致します。
そこには、人の好みを超えた「法則」のようなものが存在します。
たとえばメイクなんかも、実際の自分の各パーツの、形、サイズ、位置関係、色などを、美しいとされる理想のプロポーションに近づけるための努力、と言えますね。
そして、写真においては、顔の角度を変えたり、目を見開いたり、口角を上げたりすることによって、それらの情報を操作することができます。
それは、写真が「平面」であり、「時間を止める」ものだから可能なことです。
ある一定の位置から見える見え方を、ある一定時間キープすればよい話だからです。
と、こう書くと簡単そうですが、実際のところどうでしょう?
ある程度の効果はあるかもしれませんが、納得いかない方がほとんどではないでしょうか。
それは「見え方」は確かに変わったけど、「写真写り」自体は何も変わってないからです。
結局、写真写りというものは、そういう色や形の組み合わせといった「情報」を操作することによってコントロールできるものではないのです。
形の奥にあるもの
そういった特定の美しいプロポーションというものは、言ってみれば、生理的な快・不快に属するものです。
例えばパルテノン神殿が黄金比率で出来ているから、安定感があって心地よく見える、とか、そういう次元の話です。
しかし、人間の情報キャッチ能力のは大したもので、そういう形の奥にある情報も読み取ります。
形だけまねればそれで解決するわけではないのは、この、人間の情報キャッチ能力の優秀さゆえです。
たとえば、美人でも不幸そうな人、それから、美人じゃなくても幸せいっぱいな人、どちらに魅力を感じますか?
多くは「美人じゃなくても幸せいっぱいな人」ですね。
そこでは、顔の配列の美醜の法則は無視されています。
なにか、それを超えた情報がそこにはあるのです。
写真写りの本当の要素
さて、筆者のカメラマンとして数多くの人物を撮影してきた経験から言えること。
写真写りを左右する根本的な要素。
それは、その人の持っている「オーラ」です。
なんだか話がオカルトめいてきたな、大丈夫か!?と思われるかもしれませんが、実際そうだとしか言えない要素があるのです。
不美人でも美人オーラが出てる人、また、美人でも不美人オーラが出てる人、あなたのまわりにもいませんか?いますよね。
それはもう、パーツの配置がどうとかいうハナシでは全然なく、「オーラ」としか言えない、その人が出している印象というものがあるのです。
なので、本当の写真写りの改善とはすなわち、オーラの改善といった大きなハナシになるのです。
写真写りの本当の改善
オーラの改善。
それはもう、生き方自体の改善、または人格の改善に匹敵するような大きなハナシです。
そこまでして写真写り良くしなくてもいいや、と思うか、これを機会に自分の生き方を見直して見ようと思うかはあなた次第。
「写真」はあなた自身を写す鏡です。
写真に写ったあなたは、まぎれもなくあなた自身です。
「写真写りが悪い」は、あなた自身を見直すきっかけを与えてくれているのです。
自分の好きな自分でいられるように、これを機に見直してみるのもいいでしょう。
そのためにはどうしたらいいか。
ここではそこまで立ち入りません。
「どうすればいいのか」を考えるところから、見直しは始まっています。
ひとつ言えることは、写真写りの悪い人はたいてい、カメラに呑まれています。
逆に、写真写りの良い人は、カメラを呑んでいます。
それはつまり、カメラに対して、心理的に上位に立っているか下位に立っているかという話です。
そこに改善のヒントが隠されています。
写真写りの話から、とても大きな話に飛躍しましたが、人間の顔というものは、それほど奥深いものなのです。
【追記】
決定版!写真写り改善の根本的な方法
「写真写りを良くする」実践編
→【保存版】撮影モデルに学ぶ!写真写りを根本的に良くする方法
コチラもおすすめ。