証明写真でボックスをオススメしない3つの理由

証明写真でボックスをオススメしない3つの理由

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証明写真機

きちんとした証明写真を撮りたいならば、証明写真ボックス(スピード写真)はオススメしません。

どんなにテクニックを駆使しても解決されない3つの根本的なデメリットがあるからです。

しかし、どんな道具も使い分け。ボックス証明写真の低コストは非常に魅力的でもあります。

「コスト」と「写り」の関係をしっかりと把握して、専用のスタジオと使い分けていきましょう。

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写真に限らず自由に書いています。思ったこと、考えたこと、感じたこと。写真はほとんどフィルムとライカと50mmです。ブログのほうではもちょっと専門的なことを書いています。→

目次

ボックスの証明写真はレンズが広角過ぎる

ボックスで証明写真を撮ったことのある人の、違和感ナンバー1はコレでしょう。

レンズが広角すぎて顔がゆがむのです

一昔前に流行った、鼻デカ犬写真みたいになるのです。

鼻デカ犬

もちろんここまでデフォルメはされませんが、微妙なゆがみが微妙な違和感につながります。

スペースの関係上、ボックスではどうしてもレンズと被写体の距離が近くなります。そのため広角レンズじゃないと、顔が写真の枠に収まりません。

そして広角レンズは距離の遠近を強調します。近いものはより大きく、遠いものはより小さく。

なので、鼻がいちばん大きく、耳側にいくほど小さく写ります。

「なんか普段鏡で見る自分と違う」という印象は、ここからきます。

これはカメラと被写体の距離の問題です。

なのでカメラ屋さんの片隅でブースを作ってやっている場合も、距離が近ければ当然この現象は起こります。

その点、専用のスタジオではきちんとスペースが取られているので、そういう問題は起こりません。

写真スタジオで撮ることの意義は、まずこんなところにあります。

ボックスの証明写真では照明にメリハリがでない

ボックスでは照明が前からです。設置スペース上の問題でもありますし、機械的に撮って問題の起こらない写真にするためでもあります。

(左右からのライトは被写体によって結果にムラがでる。前からなら機械が撮ってもとりあえず問題は起こらない)

また、狭いため、光の反射の影響が大きく、光が全面に回りやすい。

結果的に陰影の少ない、平板なのっぺりとした写真になります。

のっぺりとして立体感がないと、写真が非常に安っぽくなります。つまり自分自身を安く見せてしまうのです。

高級ブランドのイメージ写真が高そうに見えるのは、実はしっかりと陰影をつけているからなのです。

高級ブランド

もちろん写真スタジオでは、しっかりとスペースを取って、専用のライティングを組んでいます。

(ただし比較的新しくできた写真スタジオでは、全面に光を回している場合もあるので、注意が必要)

「しっかりとした写真」を撮りたい場合は、老舗で評判のよい写真館のほうが無難でしょう。

人の手による修整がつかない

当然ながら、ボックスはその場ですべて機械が処理するので、修整がつきません。

「美肌補正」付きの機種もありますが、すべて機械による自動処理なので、基本的にただのっぺり度が増すだけです。

また、本人の特徴であるホクロを消されてしまう場合もあります。

そもそも修整というものは、目の下のクマやニキビなど、本来無いものを消したり、ライティングで強く出すぎた影をうすくしたりするものです。

微妙で丁寧な修整を施すことによって、本来のその人らしさを保ちながら、なおかつキレイな写真に仕上がるのです。

そのような修整は今のところ機械には無理で、人の手で施す必要がありあます

専門の写真スタジオなら、たいていこの修整が付きます。(安いメニューではつかないこともある)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ボックスの証明写真では「きれいに撮る小技裏技」をどんなに駆使しても、超えられない限界があることがご理解いただけたかと思います。

本当にクオリティが必要な撮影で、ボックスでがんばって撮るのは時間とお金のムダになります

ボックス写真、スタジオ写真、おのおのの特徴をよく理解して、カシコク使い分けていきましょう。

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