「集合写真」。なにかと撮る機会がありますよね。
親戚が集まった、社員で旅行に行った、友達でパーティーをした。等など。
人数もシチュエーションもまちまちです。撮るカメラもいろいろでしょう。
しかし集合写真では、どんな場合でも押さえておくべきポイントというものが存在します。
今回は、突然撮るハメになったときでも、この1点だけ押さえておけば大丈夫!というポイントを解説します。
集合写真って、簡単なようですが、以外と「フツーに見れるレベル」に撮るのも難しい場合があります。
「集合写真がちゃんと撮れる」というのは、持っていて損はない知識のひとつです。
ぜひこの機会に覚えておきましょう。
目次
集合写真で目指すべきポイントとは
まず、集合写真で目指すべきポイント。これが達成されればとりあえずOKだろうと言えるポイントを確認しておきましょう。
それは、「キチンと全員の顔が写っている」ということです。
もちろん、撮影の意図によっては、かならずしも全員の顔がハッキリ見える必要がない場合もあるでしょう。
しかし、そんな場合でも、全員の顔がキチンと写っているに越したことはありません。
また、撮られる側にしてみたら、その集合写真のメンバーに入ったからにはキチンと写っていないと入った意味がないでしょう。
そんなわけで、まず目指すべきポイントは、全員の顔がきっちりと写っていること、と言って差し支えないでしょう。
枝葉よりも「根本」を大切に
写真が多少ボケているとか、暗いとか、そういうことは集合写真においては二の次です。
また、目線が外れていたり、最悪目つぶりの場合もあることでしょう。
しかし、そもそも顔が写っていないことにはハナシになりません。
逆の立場で考えてみてください。
せっかく写真に入ったのに自分の顔だけが写っていない場合を。
そう考えると、撮影者の立場は責任重大です。
少人数の場合は問題ないでしょうが、10人、20人となると、うっかり見落とすこともあります。
全員の顔がちゃんと見えていること、まずはそれこそが集合写真の「前提」であり、そのほかのことは、そこがクリアされてから考えるべきことです。
具体例
いかにも楽しそうな写真ですね~。
しかし、右から2番目の黒人のお兄さんの顔が半分以上かくれています。というか、そこにいることに気がつきました?
ほとんど気づかないですよね?
逆に言うと、この人がいなくても、この写真はしっかり成立しちゃってます。
つまりこのお兄さんのいる意味がほとんどない、と言えます。
この写真は写真素材として撮られた、いわば企画モノの写真なのでまあいいでしょう。
しかし私たちが撮るときは、こういう企画メインの商業写真ではなく、記念写真である場合がほとんどです。
そんな場合に、写真に入ったのに写っていない人がいるとどうでしょう?
、、悲しいですよね。
多少のボケや目つぶりよりも、「写っていること」の重要性があらためて認識できます。
集合写真で注意すべき1点
そう考えると、自ずから集合写真を撮るときに注意すべき1点も見えてきます。
そうです、それは「全員の顔をしっかりと写す」ということです。
そしてそれを達成し、なおかつ、まとまりよく美しい配列になるコツが、実はあるんです。
それは「顔の間隔を均等にする」ということです。
顔の間隔を均等にすることによって、自然と全員の顔がちゃんと写り、なおかつ見やすい画面になります。
もちろん、モノサシで測ったように均等に撮影する必要はありません。
「均等にする心持ち」で撮影する、ということです。
撮影の具体的な方法
それでは具体的な撮影方法をみていきましょう。
普通に大人数がバラッとまとまると、顔が密集しているところ、また、まばらなところが存在します。
その顔の疎密を均等にするのです。
そのためのコツは、「顔だけを見る」です。
顔だけを「点」として認識し、その点を画面内に平均的に散らばらせるのです。
では、具体的にどうやってその疎密を平均化するのかをみていきましょう。
奥行きを利用
まず、横だけにならんでいる場合は、奥行きも利用します。つまり前後にも配列するのです。
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画面内に横並びに並ぶよりも、前後に配置し、なおかつ高さに差をだすと、より顔の位置が画面内に平均的に散らばります。
前後に高さの差をだす方法としては、
- 前の人がしゃがむ、座る、中腰になる、寝転ぶ。
- 後ろの人が台に乗る、ジャンプする、木にぶらさがる。
など、いろいろな方法が考えられます。そのときにできる最適な方法でやってみましょう。
たとえば、階段などの段差があるところで撮るのは、ひとつの方法と言えますし、椅子やソファーを使うのもいいですね。
利用できる段差は積極的に利用しましょう。
(ちなみに後ろの人が「ジャンプ」はブレの原因になったり、タイミングの難しさもありますので、実際に撮影する場合はご注意ください。)
高いところから撮る
カメラマンが高いところから撮ると、遠くまで見渡せるので、全員の顔が見えやすくなります。
低い位置だと前後が重なりやすいですが、、
カメラが高い位置にくると、奥のほうまで見渡せます。
被写体自体に前後の高さの差をつけつつ、なおかつカメラマンが高いところから撮ると、より効果的でしょう。
また、液晶パネルの向きを自由に変えられるカメラもありますが、そんなカメラだと、台がなくても手を上に伸ばして高さを出すことができます。
少人数ずつ並べる
写る人が撮影場所に、一度にドヤッと入ってしまうと、後から位置を調整するのが非常に困難です。
できるのであれば、少人数ずつ並べるほうが得策です。
まず、数人をバランスよく並べ、それに付け足す形で少しずつ並べていくと、とても人物の配置がやりやすくなります。
まとめ
さて、集合写真撮影のコツですが、以上は全て、「顔の間隔を均等にするにはどうすればよいか」という発想をもつことによって、自然と導き出される結論です。
均等にするために、人を前後に配置し、なおかつ顔の位置に高さの差をつけ、それでも間に合わないなら、撮る人が高いところにのぼる。
また、一度にドヤッと入ると疎密の差ができやすいから、少しずつ並べる。
根本の発想さえしっかりもっていれば、アイデアも自然と生まれてくるものです。
たとえばカメラマンは床に寝転がって、その上にスクラムを組んでもらう、なんて方法も思いつくかもしれません。
そのすべての根本となるのが、「顔の間隔をなるべく均等にする」という発想です。
これこそが集合写真の撮影時に覚えておくべき1点です。
集合写真の撮影には、「レンズは広角を使う」とか「絞りを絞る」とか、いろいろなコツがあることでしょう。
また、顔の見え具合よりも、ノリや雰囲気重視の場合もあるでしょう。
しかしなんだかんだいって、やっぱり集合写真の基本は全員の顔が見えることです。
その1点さえしっかり押さえおけば、集合写真の撮影はきっとうまくいくことでしょう。