【一眼レフのレンズ選び】単焦点レンズのメリットと使い方

【一眼レフのレンズ選び】単焦点レンズのメリットと使い方

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単焦点レンズ

一眼レフを手に入れたユーザーは、まずキットレンズの標準~望遠ズームを使うところから始めると思います。

そして、次により高画質と言われる単焦点レンズの検討に入ることでしょう。

単焦点レンズには、画質などのスペック上のメリットの他にも、写真が上達するための撮影感覚上のメリットもあります。

単焦点レンズをこれから手に入れる方だけではなく、現在使用中の方にも、改めてそのメリットと使い方をお伝えしていきます。

参考:50mm単焦点レンズの使い方

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写真に限らず自由に書いています。思ったこと、考えたこと、感じたこと。写真はほとんどフィルムとライカと50mmです。ブログのほうではもちょっと専門的なことを書いています。→

目次

単焦点レンズのメリット

まずは単焦点レンズのメリットを一覧にしてみましょう。

  • 明るいF値
  • コンパクト
  • 価格が比較的安い
  • ズームに比べて高画質
  • 焦点距離に対して敏感になれる

それでは一つずつ解説していきます。

明るいF値

まず、もっとも特徴的であるのが、明るい開放F値です。

ズームで最も明るいものでもF2.8程度に比べて、単焦点ではF1.4F2です。

では、明るいと何がいいのか?

ここでは以下2点を押さえておくとよいでしょう。

  • 暗い場所でもうまく撮影できる可能性が増える
  • よりボケの大きい写真が撮れる

暗い場所でもうまく撮影できる可能性が増える

たとえば50mmで撮影していて、その場の状況が「絞りf2.8、シャッタースピード1/15」であったとしましょう。

このまま撮ると手ブレの可能性も大きく、とても良い写真になるとは思えません。

しかし、レンズの絞りをF1.4まで開けることができたら、「f1.4 1/60」で撮影することができます。

シャッタースピードが1/60もあれば、手ブレの可能性がグッと減り、まともな写真になる可能性がグッと増えるのです。

よりボケの大きい写真が撮れる

写真のボケ具合は、

  • F値
  • レンズの焦点距離
  • カメラと被写体の距離

によって決まります。

「F値が明るいほど」、「レンズの焦点距離が長いほど」、「カメラと被写体の距離が近いほど」背景がよくボケます。

F値はボケ具合を左右する要素の一つで、この値が比較的小さい単焦点レンズは、よりボケの大きな写真を撮ることができます。

コンパクトである

単焦点レンズは、ズームに比べて構造もシンプルなので、コンパクトで軽いです。

基本的にコンパクトで軽いほうが、身軽に撮影できるので、大きなメリットになります。

価格が比較的安い

単焦点レンズの代表格といえる、50mmF1.4。キヤノンの例だと、メーカー純正の実売価格がだいたい4万円程度です。

対して、標準ズームの24-70mm F2.8は約18万円。24-70mm F4で約10万円です。

また、同じ50mmでもF1.8だとさらに安く、13,000円ほどです。気楽に試してみるにはもってこいです。

ズームに比べて高画質

画質については、以下の2点を押さえておくとよいでしょう。

  • 収差が少ない
  • 画像がクリア

単焦点は、一つの焦点距離の収差を補正すればよいのに対し、ズームではズーム内のあらゆる焦点距離の収差を補正しなければならないので、設計が難しくなります。

ズームでは広角側の「タル型」や望遠側の「糸巻き型」の歪曲が目立ちますが、単焦点ではズームに比べると良好に補正されています。

また、ズームは単焦点に比べて、たくさんのレンズ枚数を使います。そのため、単焦点に比べて、通過する光の量も質も落ちます。

同じ焦点距離でズームと単焦点を撮り比べてみると、単焦点の方がクリアで明るく、ハッキリとした写真になります。

参考:単焦点とズームの、あまり知られていない大きな違い

焦点距離に対して敏感になれる

ズームだと、今自分が何mmで撮っているかわからない場合が多いと思います。

つまり被写体を画面内でちょうどいい大きさにするために、ズームを使っているのです。

単焦点を使うと、その絵を何mmで撮るか、あるいは今使っている焦点距離でどういう絵が撮れるか、ということに意識がいきます

これはあまり語られないかもしれませんが、撮り方の意識が根本的に違います。

ズームで撮った絵は、”結果的に何mmだった”、に対し、単焦点では、”この絵は何mmで撮った”、と言えるのです。

つまり、焦点距離と写真の内容の関係について、理解がより進むのです。これは写真をより深く理解することにつながります。

この意識の転換は、ズームを使っていてはかなり困難です。ズームしか使ったことが無い人には、ぜひ一度単焦点を経験してみてほしいと思います。

写真が上達する単焦点レンズの使い方

それではここで、写真が上達するオススメの単焦点レンズの使い方をご紹介しましょう。

  1. 28mm・50mm・100mmの3本を揃える
  2. この3本だけで撮影する
  3. あらゆる撮影を、広角の絵(28mm)、標準の絵(50mm)、望遠の絵(100mm)、の3パターンから選択をして撮影をする

(28mmは24mmに、100mmは85or135mm等に置き換えても構いません。)

3パターンに類型化することによって、撮影をシンプルにすることができ、なおかつレンズの特徴をよく反映した絵作りが可能になるのです。

これで写真を撮る「目」が相当鍛えられます。

まとめ

単焦点レンズのメリットは、スペック上のメリットと、撮影感覚上のメリットに分けられます。

スペック上のメリット

  • 明るいF値
  • コンパクト
  • 価格が比較的安い
  • ズームに比べて高画質

感覚的なメリット

  • 焦点距離に対して敏感になれる
  • 焦点距離ごとの特徴を理解することができる
  • 写真の理解と上達に利用できる

スペック上のメリットだけではなく、数値では計れない感覚的なメリットというものに目を向けると、より単焦点レンズが面白くなってきます。

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