撮影の時は、カメラとレンズだけを持ち運ぶのではなく、いくらかアクセサリー類も持ち運びますよね。
あればあるだけ安心なのはわかりますが、カメラバッグの中がアクセサリーで溢れかえるのも考えものです。
スナップ撮影においては、バッグ内がごちゃごちゃと煩雑であることは、撮影にも支障をきたします。
やはりスナップは、シンプル&スマートにこなしたいものです。
今回はスナップ撮影で大事な「身軽さ」ということを意識して、必要最低限+コンパクト+αという観点でまとめてみました。
使わないアクセサリー類を無駄に持ち運ぶより、シンプルかつスッキリまとめておくとこで、撮影にも集中できるはずです。
photo:guzzphoto
目次
レンズ保護フィルター
まず、真っ先に挙げたいのが、レンズ保護フィルターです。
これは、レンズが高価になればなるほど、ぜひとも用意したいアクセサリーです。
レンズの前面に装着する、無色透明のフィルターで、ヨゴレやキズを防止するのが主な目的です。
これを装着しているだけで、かなり安心感があります。
特にスナップ撮影などで、機材コンパクト化ために、レンズフードを付けない場合などはなおさらです。
機材に気を使いながらでは、とても撮影に集中できません。
まず真っ先に用意したいアクセサリーと言えるでしょう。
参考:レンズ保護フィルターは付ける?付けない?結局どっち!?
スナップ撮影においては
筆者の例を挙げると、スナップ撮影では、目立たないため&機材省略化のために、レンズフードもレンズキャップ(前)も付けませんし、持ち歩きもしません。
レンズは、後ろはリアキャップ、前は保護フィルターという状態でカメラバッグの中に入っています。
レンズキャップは?
まず、レンズキャップは、撮影の都度付けたり外したりするのは煩雑で、シャッターチャンスを逃します。
そしてレンジファインダーカメラの場合だと、うっかりレンズキャップを付けっぱなしで撮影していてもファインダー上では気付けないので、何も写ってなかったという最悪の事態が起こり得ます。
参考:【一眼レフユーザーの皆さんへ】知ったら使ってみたくなる!?レンジファインダーの真の魅力
ですから、撮影中のレンズ前面は保護フィルターにして、まるっきり前キャップは付けないのが得策です。
これによって、速射性が確保でき、なおかつ余分な荷物も減らすことができます。
レンズフードは?
レンズフードは有害光線のカットおよび、レンズ保護の目的でも、非常に有効です。
しかし、レンズフードを付けた状態のレンズは、非常にかさばります。
ひっくり返してレンズに取り付ければ、省スペース化できますが、そうすると今度は撮影のたびに付け直さなくてはいけません。
また、有害光線のカットという意味では、画質に影響を及ぼす光線の入射は、毎度毎度なわけではありませんし、そもそも現代のレンズは強力な逆光性能を備えています。
そして、たとえフレアやゴーストが起こったとしても、スナップ写真ではそれは「一種のムード」と捉えることもできます。
レンズ保護という意味合いについても「フードが付いてて役に立った~!」というケースなど、滅多に起こるものではありません。
そんなごく稀なケースのために毎回の撮影を犠牲にするのは本末転倒です。
そんなわけでスナップ撮影では、「レンズフード無し」という選択肢は、十分にアリなのです。
そして、レンズフードを無しにすることによって、スナップ撮影で大事な、より目立たないという利点も手に入れることができます。
オススメのレンズ保護フィルター
さて、オススメのレンズ保護フィルターですが、それはズバリこれです。
Zeta Quint プロテクター(ケンコー・トキナー社製)
この「Zeta Quint プロテクター」は、現時点最高級プロテクトフィルターとして、以下の特徴をすべて備えています。
- 強化ガラス(通常のガラスの約3倍の強度)
- ジュラルミン枠(レンズフィルターでは唯一)
- 撥水・防汚コーティング
- 超低反射コーティング(反射率0.3%以下)
- ガラス外周墨塗り加工
- 薄枠設計
使ってて実感するのは、普通のフィルターだと、表面に拭きムラや汚れ・キズなどが徐々に蓄積されてきますが、このフィルターだと、なめらかでクリーンな表面が明らかに長持ちすることです。
そのなめらかさと高品質感は、フィルターを拭くクロス越しからも伝わってきます。
まあ、現在市販されている最高級品なので、お値段もそれなりです。
メーカー希望小売価格:6,200円~1万4,500円(税別)
しかし、レンズキャップもレンズフードも使用しない場合、レンズ保護の大役を一手に担うのは、このレンズ保護フィルターです。
責任重大ですから、この際一番いいモノにしておけば、その後の迷いもありません。
最初に少し投資して、あとはフィルターのことなどきれいサッパリ忘れてしまうのも、ひとつの手です。
もちろんよっぽど安いレンズに高級フィルターを奢るのもバランスが悪いので、そこは価格に見合ったものを選びましょう。
ブロアー
レンズやカメラについたゴミやチリを吹き飛ばすためのアクセサリーですね。
特にレンズ前面についたゴミは気になりますので、カメラバッグに1コは忍ばせておきたいものです。
さて、ブロアーには、大きさや形など、さまざまな選択肢があります。
ここでは、スナップ撮影で持ち歩く、という観点で選んでいきましょう。
スナップ撮影においては
スナップ撮影の持ち歩き用なら、やはりコンパクトさが重要です。
かといって小さすぎてゴミがあんまり飛ばないようだと意味がありません。
大きすぎず、小さすぎず、程よい大きさを選びましょう。
そして、大事な点がもう1点、それは材質です。
ブロアーは、空気が出る先っぽが、プラスチックでできているものもあります。
その先端が、不用意にレンズ前面に当たると、レンズの表面を傷つけてしまう恐れがあります。
まあ実際には傷つかないまでも、硬いものがレンズの表面に当たるのは、あまり気持ちのいいものではありません。
そして、持ち歩き撮影中のカメラバッグの中でも、機材をとっかえひっかえしているうちに、何がどこに当たるかわかりません。
ブロアーは総ゴム製が無難です。
あと、総ゴム製であれば、カメラバッグの中で、クッションとして隙間に詰める、という有効活用もできます。
実際筆者の場合、レンズを装着したカメラの「凸」型のスキマを埋めるような形でブロアーを置いています。
これによって、ブロアーであると同時にクッションとしての役割を兼ねることができます。
こういった「+α」な活用による合理化は、コンパクトさが命のスナップ撮影では特に威力を発揮します。
オススメのブロアー
さて、オススメのブロアーはこちらです。
ブロアーブラシII Lサイズ(エツミ社製)
持ち運ぶ際はこれの、先端のブラシ部分をはずして使用します。↓
本体は高品質な総天然ゴム製で、硬い部分がいっこもありません。
大きさも持ち運ぶにはちょうどいいです。
そして、吹き出し口が長すぎないため、収納もしやすいのです。
スナップの持ち歩きにはベストと言えるでしょう。
レンズクリーニングクロス
さて次に、レンズクリーニングクロス。つまり、レンズを拭く布ですね。
ブロアーでは飛ばないような、指紋や水しぶきの跡を拭き取るものです。
これに関しては、「レンズペン」などの便利な道具がありますが、スナップ撮影のお供としてはやはり、オーソドックスな「クロス(布)」タイプがオススメです。
スナップ撮影においては
実際、撮影中にレンズの表面を何度も何度も拭くようなケースって、ほとんどないはずです。
どちらかと言うと、うっかり汚れちゃった場合の保険的な意味合いが強いので、本格的なクリーニング用品は持ち歩く必要はありません。
持ち歩き用は必要最低限にして、本格的にクリーニングしたい場合は、おうちでゆっくりやればいいのです。
レンズペンももちろん悪くないのですが、持ち運びスナップの場合、レンズペンすら邪魔くさいのです。
そんな使うか使わないか分からないようなものに与えるスペースは無いのであります。
クロスであれば、薄くなるので、普段開けないようなポケットの隙間にでも入れておけばその存在を消すことができます。
カメラバッグの整理は、写真の画面の整理につながります。(たぶん)
スキなく、ムダなく構成しましょう。
ちなみに、クロスであれば洗って繰り返し使えるので、経済的でもあります。また、モノがやわらかいので、包んだり敷いたり詰めたりといった、「+α」な使い方もできます。
オススメのクリーニングクロス
さて、オススメのレンズクリーニングクロスはこちら、
ミクロディアエピクロス SSサイズ(エツミ社製)です。
まず、サイズが小さいので、持ち運びにまったく邪魔になりません。(150×170mm)
適度な厚みもあるので。ある程度のクッション性も期待できるでしょう。(クッション用途を兼ねる場合は、ある程度大きめのサイズがいいでしょう)
もちろんハイテク素材なので、指紋などの油性ヨゴレも落ちます。
最初に紹介した「Zeta Quint プロテクター」のような、防汚コーティングの施されたフィルターと併用すると、なお効果的です。
そして、この手のハイテク素材のクロスはいろいろありますが、この製品が優れているのは、生地の手触りです。
超極細繊維ゆえに、ものによっては変に指の皮にベリベリと引っかかる感じがありますが、この製品はなめらかです。
所定の機能を果たすだけでなく、ストレス無く使えることも大切な要素です。
まとめ
今回はスナップ撮影のお供としてのアクセサリーを3点、ご紹介しました。
- レンズ保護フィルター
- ブロアー
- レンズクリーニングクロス
スナップ撮影の持ち物は、この程度で十分です。
持ち物は少なければ少ないほど、より撮影に集中でき、より楽しむことができます。
そもそもカメラとレンズ(と電池とカードorフィルム)さえあれば撮影できるわけですから、これらのグッズは言ってみれば精神衛生上の対策、くらいの感覚です。
安心して撮影に臨むために必要な最低限のモノ。
この機会に一考してみてはいかがでしょうか。