運動会で使える!動きの速い被写体を撮影する簡単レシピ

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運動会

運動会の写真撮影は機材選びが決め手!で、機材のことを紹介しましたが、今回は撮り方です。

運動会撮影でまず押さえたいのは、動きが速い被写体の撮り方です。

基本的に「運動会」というくらいですから、被写体は「運動」しています。つまり動き回っています。

この動き回る被写体をいかにうまく捉えるかが、運動会撮影の成否を分けるカギになるでしょう。

今回は何も考えずにスグ使える露出設定のレシピと、動きの速い被写体を上手にフレーミングするコツをお伝えします。

Photo:MIKI Yoshihito

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動きの速い被写体の撮影時の注意点

動きの速い被写体への対応で、注意すべき点は以下の3つです。

  • ブレ
  • ピント
  • フレーミング

まず、被写体が動いているので、ブレやすい

それから、動いている被写体にピントを合わせるのがむずかしい

さらに、被写体が動いているので、きれいにフレーミングに収めるのがむずかしい

…なかなかキビシイ状況です。

しかし、ひとつひとつ丁寧に解決していくことによって、出口が見えてきます。

それでは順を追って見ていきましょう。

ブレを押さえる

ブレを抑える最も効果的な手段は、シャッタースピードを速くすることです。

ブレというものはそもそも、シャッターが開いている露光中に、被写体であったりカメラであったりが動くことから生じます。

なので、そのシャッターが開いている時間を短くすることが、被写体ブレもカメラブレ(手ブレ)もいっぺんに防げる、一番手っ取り早い方法です。

そのために必要はシャッタースピードは、ズバリ1/500以上です。

ちなみに1/1000以上であれば「F1」ですらブレません。(まあ、F1より速いお子さんもそうそういないでしょうが)

幸いなことに、運動会は日中の屋外で行われるので、速いシャッタースピードに必要な明るさは十分にあります。

また、手ブレを抑えるために必要なシャッタースピードは1/焦点距離と言われています。

50mmのレンズなら1/50以上、100mmなら1/100ということですね。

1/500以上にしておけば、500mmのレンズでも、手ブレは基本的に抑えることができます。

だいたいみなさんが使われるレンズは300mmまでかと思われますので、この点でも安心ですね。

さらに、レンズやボディに手ブレ補正機能がついていれば、ONにしておくとなお安心でしょう。

ピントを合わせる

動いている被写体にピントを合わせるのはむずかしいものです。

ここではコツとして、ピントの合う範囲を広げておくことと、適切なAFの操作についてお話しします。

ピントの合う範囲を広げておく

絞りというものは絞れば絞るほど、ピントの合う範囲は広がります。(厳密には「ピントの合って見える範囲」ですが)

その範囲のことを「被写界深度」とも言います。

50mmレンズ、被写体までの距離5mでピントの合う範囲は、

被写体前方 被写体後方 合計
f2.8 0.7m 1m 1.7m
f8 1.6m 4.6m 6.2m

となります。絞り値によってずいぶん違いますね

ではひたすら絞ればいいのかというとそうでもなく、あまりに絞りすぎると今度は回折現象という別な問題がでてきます。

これは絞りが小さくなればなるほど(fの値が大きくなるほど)、光の回折によって画像が不鮮明になるというものです。

参考:キヤノン:デジタルレンズオプティマイザ|回折現象(外部サイト)

また、レンズの特性上、解放絞りから絞っていくほど周辺減光やシャープネスが改善され、2、3段程度絞ったあたりが最も高画質となる特徴もあります。

そのあたりの点を考慮すると、f8程度がベストな絞りと言えます。

もちろん、もっと深いピントが欲しい場合はf11やf16に、逆に背景をボカしたい場合はf4やf2.8というふうに、適宜調整は可能です。

Photo:MIKI Yoshihito

さてここで、必要な数値が揃いましたね。

シャッター1/500、絞りf8です。

露出モードをマニュアルにして、シャッター1/500、絞りf8にセットします。ISO感度はその日の明るさに合わせます。だいたい200~800になると思います。一枚撮影して、ヒストグラムで確認してみてください。

これで動きのある被写体を捉えるための露出設定は完了です。あとは絵作りに集中して素敵な写真をバンバン撮りましょう。

また、マニュアルではなく露出オートで撮りたい場合は、シャッタースピードと絞りは固定にしてISO感度オートにすると良いでしょう

これが露出設定の簡単レシピです。

AFの操作

動体予測AF(コンティニュアスAF)も、被写体が真ん中のフォーカスポイントを外れると、ピントが背景に移動し、激しくボケます。

なので、動体予測AFを使っている時は、フレーミング調整のためにカメラを振ることはできません。動いている被写体を追うことだけに徹しましょう。

また、動体予測は、手前に別な被写体が入ってくると、そちらにフォーカスが移動したり、エリアフォーカスにしていると、そのエリア内のどこにピントが合うか予想できなかったりするので、結局動いている被写体であっても中央1点のワンショットAFが一番使いやすかったりします。(ちなみにAFポイントは中央が最も精度が高いです)

ではどのように撮るか?その使い方は、次の「置きピン」というテクニックです。

フレーミングを調整する

動いている被写体にピントを合わせ、なおかつフレーミングを調整するのは、はっきり言って至難の業です。

そんなときは、「ピント合わせ」と「フレーミング調整」を別々に行うのが得策です。それが「置きピン」です。

これは、事前に被写体が入って来るであろう場所に、あらかじめシャッター半押しでピントを合わせておいて、半押しのままカメラを振ってフレーミングを作り、そして被写体が所定の位置に来たタイミングで全押ししてシャッターを切る、というものです。

言葉にすると難しいようですが、ある程度絞って被写界深度を深くしているので、多少タイミングがズレても構いません。

また、被写体が奥から手前にやってくる場合、先ほどの被写界深度の表で見たとおり、被写体の前方よりも後方の方がピントの合う範囲が広いという点を考慮して、気持ち早目にシャッターを切るのがコツです。

また、広角レンズでは画面全体にピントが合うように設定し(パンフォーカスと言う)、そもそもピントのことを忘れてしまうのもひとつの手です。

28mm以下の広角レンズで絞りをf11~16にセットし、ピント位置を1.5m~2mにセットすれば、だいたい画面全面にピントが合います。

Photo:MIKI Yoshihito

まとめ

さて、以上動きの早い被写体の撮影方法を見てきましたが、コツをまとめてみます。

  • 早いシャッタースピードでブレを防ぐ(1/500以上)
  • ピントの合う範囲を広くしてピントが合いやすくする(f8程度)
  • 「ピント合わせ」と「フレーミング」を別々に行う(置きピン)

また、ブレを防ぎ、ピントも合いやすくするための露出の簡単レシピは、

  • シャッタースピード1/500
  • 絞りf8
  • ISO感度を上記に合わせる、またはオート

です。

動きのある被写体はプロでも難しい撮影です。

本番撮影の前に練習の機会を設けて、ある程度慣れておくとなお良いでしょう。

また、一度コツをつかんだら、運動会に限らずいろんな撮影で使えるので、ぜひチャレンジしてみてください!